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ドラッグストアのお兄さんと500円

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子供が500円を落とした

ドラッグストアで働く彼が仕事中に、少年に話しかけられた。何でも、500円玉を商品棚の下に落としてしまったというです。少年は、小学1、2年生でした。小学生の低学年だと500円は大金でしょう。もしかしたら1か月のお小遣い全部かもしれません。ドラッグストアのお兄さんは最下段の棚板を外して、500円玉を探してやることにしました。しかし、落としたという場所やその隣、そして裏側まで見たですが、少年が落としたという500円を見つけることはできませんでした。

見つからない

「ごめんねぇ、見つからないねぇ」と、ドラッグストアのお兄さんが少年に言うと、少年はとても悲しい顔をしました。でもしょうがないのです。お兄さんは店のレジからお金を出すことはできないのです。お店では紛失や落し物は、連絡先を伺って、見つけたら連絡を差し上げるというのが、店の規則、マニュアルなのです。これは、お兄さんが働いているドラッグストアだじゃなくて、おそらくどこのドラッグストアやコンビニやスーパーなんかでも、同じような対応しかできないことでしょう。

ポケットマネーで500円を

「少し待ってな」ドラッグストアのお兄さんは少年にそう言い残し、休憩室にある自分のロッカーの財布から、500円を持って来ました。
「後で閉店してから、ゆっくり掃除でもすれば、500円玉も出てくるだろうから、今は、これ持って行け」
「おじさん、ありがとうございます。」子供は嬉しそうに走って去って行きました。
「おじさんじゃなくて、おにーさんだろ。まったく。」ドラッグストアのお兄さんは走り去った少年の後ろ姿に独り言を言いました。
歳の暮れ。クリスマスの頃にふさわしいような、プチ美談・・・・。

大人がやったら寸借詐欺

その場を通りかかったパートが、少年が去った後になって言ったんそうです。
「ねぇ、あの子この間、店長にも同じことしてたわよ。」